政治思想学会編
A5判並製/438頁/本体2500円+税
【特集】
「振気」論へ──水戸学派と古賀?庵を手がかりに(高山大毅)
グローバリズムと「中国化」──新疆ウイグル自治区の危機から考える(平野 聡)
暴力批判論の再構成のために──ベンヤミン/アーレントを手がかりにして(上野成利)
【公募論文】
ホッブズの政体移行論──ローマの内乱から得た教訓(上田悠久)
健康格差・頭脳流出・グローバル正義──「退出の権利」に対する制約の正当化に関する一考察(白川俊介)
アリストテレス『哲学のすすめ』第十章の一考察(石野敬太)
丸山眞男の知性論──存在拘束性とdetachment(塩原 光)
統治性・政治神学・統治機械──フーコー・シュミット・アガンベンの主権と統治をめぐるカコフォニー(長島皓平)
政治的決定手続きの価値──非道具主義・道具主義・両立主義の再構成と吟味(小林卓人)
現代デモクラシー論における熟議の認知的価値──政治における「理由づけ」の機能とその意義をめぐる再検討(内田 智)
認識的デモクラシー論の内的妥当性と外的妥当性──科学哲学におけるモデリング理論を手掛かりに(坂井亮太)
理に適ったケア関係と二つの自律(石山将仁)
【書評】
近世政治神学の探究(田上雅徳)〔住田博子『カルヴァン政治思想の形成と展開──自由の共同体から抵抗権へ』〕
政治思想史からキリスト教思想史を捉え直す(藤田潤一郎)〔小田英『宗教改革と大航海時代におけるキリスト教共同体──フランシスコ・スアレスの政治思想』〕
移行と自由の政治哲学的課題(網谷壮介)〔金慧『カントの政治哲学──自律・言論・移行』〕
漸進的改革者としての新たなコンドルセ像(安藤裕介)〔永見瑞木『コンドルセと〈光〉の世紀──科学から政治へ』〕
価値多元論からシオニズムまで──バーリン思想の全体像(松本礼二)〔森達也『思想の政治学──アイザィア・バーリン研究』〕
社会的選択理論からリベラル・デモクラシーの擁護へ(松元雅和)〔斉藤尚『社会的合意と時間──「アローの定理」の哲学的含意』〕
「歴史の終わり」の「苦い含意」(金田耕一)〔有賀誠『臨界点の政治学』〕
国家主義とコスモポリタニズムの対抗を超えて(伊藤恭彦)〔上原賢司『グローバルな正義──国境を越えた分配的正義』〕
アーレントとマルクスの親和性と相違(齋藤純一)〔百木漠『アーレントのマルクス──労働と全体主義』〕
熟議民主主義社会の構想(山田 陽)〔田村哲樹『熟議民主主義の困難──その乗り越え方の政治理論的考察』〕
〈豪傑〉の誕生──不朽を夢みた人々の心性史(大久保健晴)〔島田英明『歴史と永遠──江戸後期の思想水脈』〕
戦後の丸山眞男における変化と持続(山辺春彦)〔都築勉『丸山眞男、その人 歴史認識と政治思想』〕
「長い革命」として「維新革命」を捉え直す(望月詩史)〔苅部直『「維新革命」への道──「文明」を求めた十九世紀日本』〕
ISBN978-4-86258-126-6
ISSN 1346-924X
(2019.5.1刊行)
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