政治思想学会編
A5判並製/388頁/本体2500円+税
【特集】
バークは保守主義者なのか(佐藤一進)
伝統の発見、社会の保全、統治の持続──モンテスキューにおける保守主義的モーメント(押村高)
リベラリズムに背いて──ネオコン第一世代による保守主義の模索(井上弘貴)
米国オバマ政権末期におけるイスラーム認識の新潮流──「イスラーム国」の衝撃を受けて(池内恵)
中国社会主義国家における「保守」と「守旧」──「左派」を基軸とする思想状況をめぐり(石井知章)
【韓国政治思想学会からの寄稿】
朝鮮後期における公共性──「損上益下」の理想を中心に(ユーブルラン)
【公募論文】
原発事故避難者と二重の住民登録──ステークホルダー・シティズンシップに基づく擁護(松尾隆佑)
ブリテン国制解釈の権力分立論的変奏の一断面──ハミルトンのドゥロルム受容(上村 剛)
責任を引き受けるということ──マックス・ヴェーバーの責任倫理における投企の相(水谷仁)
指導者・喝采概念と民主政──ヴェーバーとシュミットの思想史的関係(松本彩花)
トマス・ネーゲルの政治理論──〈正義観念の限定用法〉とその規範理論的含意(田中将人)
運の平等主義・過酷性批判・仮想保険──選択と併存する不運にいかに対処すべきか(阿部崇史)
平等主義の時間射程──デニス・マッカーリーの「いつの平等か」論の意義と限界(角崎洋平)
【書評】
アリストテレス政治学における市民的互恵性の位置(荒木勝)〔Kazutaka Inamura『Justice and Reciprocity in Aristotle’s Political Philosophy』〕
ロシア帝国辺境の「青の国際派」批判(今野 元)〔山本健三『帝国・〈陰謀〉・ナショナリズム──「国民」統合過程のロシア社会とバルト・ドイツ人』〕
自由における市民社会の重要性(谷本純一)〔倉科岳志『イタリア・ファシズムを生きた思想家たち──クローチェと批判的継承者』〕
失われた社会的紐帯の再生を求めて(萩原能久)〔宇野重規『政治哲学的考察──リベラルとソーシャルの間』〕
政治哲学者ロールズの新たな肖像(大澤津)〔田中将人『ロールズの政治哲学──差異の神義論=正義論』〕
分析的平等論のひとつの到達点(木部尚志)〔井上彰『正義・平等・責任──平等主義的正義論の新たなる展開』〕
尊厳を守る社会構想としての税の哲学(早川誠)〔伊藤恭彦『タックス・ジャスティス──税の政治哲学』〕
「新日本」の長い道のり(尾原宏之)〔河野有理『偽史の政治学──新日本政治思想史』〕
大正思想の豊かな世界(苅部直)〔飯田泰三『大正知識人の思想風景──「自我」と「社会」の発見とそのゆくえ』〕
戦後第二世代の政治学(都築勉)〔趙星銀『「大衆」と「市民」の戦後思想──藤田省三と松下圭一』〕
ISBN978-4-86258-120-4
ISSN 1346-924X
(2018.5.1刊行)
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