宮川裕二 著
A5判上製/228頁/本体4200円+税
2009年に民主党政権が高々と掲げた《新しい公共》。しかし同類の言葉はその10年以上前の自民党政権以来ビジョンとして謳われていた。本書ではこれら全体を、フーコーに始まる《統治性》研究の手法によって分析する。
ISBN978-4-86258-150-1
(2023年3月15日刊行)
〈目次〉
第一章 序論──「新しい公共(空間)」政策言説への視座
第二章 統治性/統治性研究とは何か
第一節 統治性研究についてのイントロダクション
第二節 統治/統治性とは何か──その概念と系譜について
第三節 司牧制から国家理性にもとづく統治へ
第四節 自由主義統治性について
第五節 新自由主義統治性について
第六節 ロールバック新自由主義/ロールアウト新自由主義について
第七節 二〇一〇年代の統治性について
第八節 小括
第三章 統治性転換と「新しい公共」概念の諸類型
第一節 統治性転換という観点からの「新しい公共」概念の類型化
第二節 ロールバック新自由主義の「新しい公共」概念
第三節 左派の「新しい公共」概念
第四節 参加型市民社会派の「新しい公共」概念
第五節 国家主義の「新しい公共」概念
第六節 ロールアウト新自由主義の「新しい公共」概念
第七節 統治性研究からの「新しい公共」概念
第四章 「新しい公共(空間)」政策言説の分析
第一節 第一期:ロールアウト新自由主義型言説の形成期(一九九七年〜)
第二節 第二期:ロールバック新自由主義型言説の隆盛期(二〇〇三年〜)
第三節 第三期:ロールアウト新自由主義型言説の体現期(二〇〇九年〜)
第四節 第四期:「新しい公共(空間)」政策言説の退行期(二〇一三年〜)
第五章 結論──統治性研究から「新しい公共(空間)」政策言説を考える
第一節 統治性研究から「新しい公共(空間)」政策言説を考える
第二節 「新しい公共」概念類型の構図からオルタナティブを素描する
あとがき・謝辞
参考文献一覧
索引 |